国内生産されないワケ

最後に、レアガスの製造法の特徴を考えてみます。

なんと言っても原料空気中に微量しか含まれないため、工業的には空気分離プラントの副生品としてしか生産できないことです。しかも、経済性を得るためには、数10万m3/hの空気処理能力を有する空気分離プラントでしか成立しないと言われています。
日本ではこのような大規模なプラントが少ないため、どうしても海外からの輸入に頼らざるを得ないというのが現状です。また、同様の理由により、レアガスの需要が増したからといって、すぐに増産することもできません。レアガスのために、大量の窒素や酸素を捨てる訳にはいかないからです。

このような特徴を持つレアガスの日本の状況を思うと、「ワールドワイドな視点に立って、安定的な原料の確保と日本市場への供給ができる機構」が重要であると感じざるを得ません。

詳しくは東京ガスケミカル株式会社

国内生産されない理由

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