特異な性質をもつ、貴重なガス。

元素周期表の生みの親 科学者メンデレーエフ

レアガスには、ヘリウム(He)、ネオン(Ne)、アルゴン(Ar)、クリプトン(Kr)、キセノン(Xe)、ラドン(Rn)があり、元素周期表の0族に属するものです。いずれも1原子分子の気体で、非常に安定しているということから不活性ガス(イナートガス)とも呼ばれています。

空気中に存在している量は、アルゴンが0.9%ほどで最も多く、ネオン18ppm 、ヘリウム 5ppm、クリプトン1ppmと極めて微量しか存在しません。量が少なく貴重なガスのため、レアガス(希ガス、稀ガス、貴ガス)と言われています。

特にネオンとヘリウムの沸点が非常に低く、熱伝導が非常に小さく、また、ヘリウムは水素に次いで密度が小さいという特色があります。クリプトンとキセノンは逆に密度が高く、さらに熱伝導率が非常に低いことが特徴的です。「化学的に安定しているため、化学反応を起こしにくい」不活性という面では共通していますが、その他の物性では極めて特異な性質を持つガスなので、その物性を利用して工業用を中心にさまざまな業種・業界で利用されております。ここでは、なかでも希少性の高いネオン・クリプトン・キセノンについてご紹介します。

元素周期表

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